学生時代、野生動物の生態学研究に没頭しました。
自然の中でたくましく生きる動物たちの姿を見るのが、たまらなく楽しかったのを覚えています。この素晴らしい営みを次世代の子供たちにも見せてあげたい、そう強く思うようになりました。
しかし、若く優秀な研究者と出会い、ある現実を知りました。日本の生態学研究や自然環境保全には、資金集めという大きな壁があるのです。それは、「自然を守ることがお金になる」という意識が、まだ社会全体に浸透していないからだと感じています。
北欧のスウェーデンでは、休日に森や川で過ごすことが人々のライフスタイルの一部になっています。また、ニュージーランドでは「自然は最大の観光資源」と捉え、国を挙げて環境保全に取り組んでいます。彼らは、自然を守ることが経済的な利益につながることを深く理解しているのです。
一方、日本では、自然に対する意識にはまだ個人差があります。「自然を守ることがお金になる」という考え方は、発展途上の段階です。
だからこそ、日本の自然が持つおもしろさをもっと多くの人に伝えたい。
私たちは自然に関心を持つ人を増やし、日本の自然に関わる産業が経済的に豊かになることに貢献していきます。